皆殺し編

 読了。以下感想。









 ミステリーとかホラーのポーズ自体がミスリードだったとはっきりして一安心ですね。オチには賛否両論あるにせよ、解と銘打っておきながら前作2本は核心に至らなかったわけだし、はっきりしてくれただけで満足です。
 ずっと気になってたんですが、物語のジャンルをいきなり変えることによる落差でびっくりさせる以外のやり方があんまりなかったから(鬼隠しのギャルゲフォーマット→いきなりホラーとか、解の途中までミステリ臭い誘導しときながらりかちゃまとKがはっちゃけてくれたり)、この調子で最後までいったらどうしよう…と不安だったんですが、結局最後までそんな感じでしたね。秘密組織さいこーです。もう全部東京のせいでいいです。あと音と目でドーンとかそんくらい?
 まあ、深く考えさせられるよりは、見せ場とかどんでん返しが多いほうが分かりやすく楽しいのでよしです。少しは考えましたが。今回のは、人生がゲームみたいにセーブできてもしゃあないよみたいな話に感じました。やり直せると梨花ちゃまみたいに際限なく上を求めてしまうわけで。しかもやり直せるせいで逆に成長ができないとか。梨花ちゃまの場合、成長しない故に社会における自分の立ち位置が変わらないせいで、例え100年生きようとさほど人間的には成長できなかったんだと解釈しました。しかも敵が強すぎて何回やり直しても徒労。いきなりラスボスが出てくるFF4みたいな。とかそんな感じで、人生をある時点からやり直せる少女の話の最中に、今までなかった選択肢を敢えて使ってまでプレイヤーにまで同じことをさせるという、なんかメタっぽい技がなかなか凄いと思いました。しかもどっち選んでもいっしょ。まさに徒労。さらに二回目の選択肢はフェイク。ちなみに一番凄いと思ったのは鷹野のキチガイっぷり。
 読んでるあいだになんか脳裏に浮かんだもの
・ブリーチ
ヴァンパイア十字界
ファウストの編集長